増悪因子
- 食物(卵・牛乳・小麦など)
- 汗
- 乾燥
- 掻破
- よだれ
- 石鹸
- 洗剤
- 衣服のこすれ
- ダニ
- ほこり
- ペット
- 細菌
- 真菌
SKIN CARE
小児では皮膚バリア機能が、皮脂の低下により速やかに低下してしまいます。そのため、スキンケアは、皮疹を予防、治療するために非常に重要になります。皮疹には、
上記のさまざまな状態すべてが皮疹です。
アトピー性皮膚炎の診断には、これら皮疹と乳児では2か月以上、そのほかの年齢では6か月以上繰り返すあるいは存在するものを言います。
治療は原因除去、スキンケア、薬物療法の3つになります。ここでは、スキンケア、薬物療法についてお話します。
皮膚についたアレルゲン、汗、黄色ブドウ球菌などを洗い皮膚を清潔に、外用薬を塗ります。ガイドラインでは1日2回が推奨されますが、困難なことが多いので、1日1回はしっかり洗いましょう。
顔&頸部 | 上肢(腕&手) | 下肢(大腿&足) | 体幹(前面) | 体幹(背中) | |
---|---|---|---|---|---|
3-6か月 | 1FTU | 1FTU | 1.5FTU | 1FTU | 1.5FTU |
1-2歳 | 1.5FTU | 1.5FTU | 2FTU | 2FTU | 3FTU |
3-5歳 | 1.5FTU | 2FTU | 3FTU | 3FTU | 3.5FTU |
6-10歳 | 2FTU | 2.5FTU | 4.5FTU | 3.5FTU | 5FTU |
成人 | 2.5FTU | 3-4FTU | 6-8FTU | 7FTU | 7FTU |
塗る場所(例:顔、前腕、背中など)に均等にちょんちょんと置くように乗せ、それを全体に塗り伸ばすようにしてください。
※ステロイド外用薬は口径が小さいため、1.5-2.0FU=0.5gとなります。
※ステロイド軟膏を塗るには、上記の表の1.5~2倍程度で同量を塗ったことになります。
※ステロイドは部位によって吸収率が異なります。特に、顔、首、腋、陰嚢は吸収率が高いため、薄く塗ってください。本来塗る量の1/3~1/5程度。
リアクティブ療法とは、急性期の炎症があるときのみに外用療法を行う治療法。
プロアクティブ療法とは、炎症が軽快した後、保湿剤外用薬と組み合わせて、週2-4日程度の割合で間欠的にステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を使用し、徐々にステップダウンし、再燃を抑える治療法のこと。
皮疹を繰り返す患者様やアトピー性皮膚炎の患者さまは、プロアクティブ療法がよいと思います。
参考文献:小児アレルギ-エデュケーターテキスト(基礎編 / 実践編)